点字で文章を作成する際の支援 for 晴眼者

考えたこと

以下、点字業界?に対する知識が禄に無いまま語ってます

点字で文書を準備することはそれなりに意味があることだと思う。

でも、世間様には晴眼者の方が多いので、世間に流通する文章は墨字が多い。逆に点字のものは少ない
問題は、点字の文章を作るのが面倒くさいこと

面倒くさい理由

-点字を覚える
-ぱっと見チェックができない
-変なファイル形式(BESだっけ?あんなの可搬性がねぇーよ)

まぁ、上記の問題の根幹にあるのは墨字で書かれた文章は、自動的に点字に変換できないってことだと思う。

だからと言って、晴眼者が点字をマスターしてわざわざ墨字とは別に点字の文章を作るなんて、ある意味ナンセンス。出来るだけ楽をしたいし、苦労が伴うなら金が必要

もちろん、自動的に変換できれば何も文句はない。けど、出来ない理由はいくつかある。

-日本語の漢字は適当な読みをする
-点字のような物理世界の話と、Webのような電子世界の壁

世界の壁はどうしようもないので、誰かに頑張ってもらおう
っていうかUnicodeの点字コードを解釈して、紙に点字で印刷するプリンタとか誰か作れば良いのにって需要無いのか。。。

ここでは、焦点を日本語の漢字の読みについて絞る

日本語の漢字の読み方は文脈によって変わる
今のところ機械的に文脈を判断することは難しい。
おかげで八割は上手く変換できても、残り二割がおかしいので提供するに値しない文章が出来上がる
また、変換したものをチェックするにしても、点字を流し読みでチェックできる人は少ない
おかげでコストがかさんでしまう

ところでHTMLなんかにはRuby要素が存在する。

これは、ある文字列に対して振り仮名(読み方)を記述する
今のところの使われ方としては、難読の漢字に使われたり、無理やりな読みに使われたりする
これが使えないか?

Ruby要素の利用

総平仮名の文章は自動的に点字に変換できる
では、総平仮名の文章を作るのはどうか?
面倒くさい、自動変換できない。人数の多い晴眼者に対しては無用

普通の漢字かな混じりの文章中に出現する漢字について、すべてルビを振る

紙媒体の書籍では一般的に使われることが多い手法
Webでもそうすれば?

全部にルビを振る(Ruby要素を追加する)のは非常に面倒

簡単化する方法が必要

例えばの手法
+一旦、対象となる文章をあるサーバーにアップロード
+サーバはアップロードされたファイルを形態素解析、読みを機械的に振る
+サーバは機械的に振った読みを付加した(読みをRuby要素で付加した)文章をユーザに提示
+ユーザは文章を読み直し、読みの間違った部分を指定して訂正していく
+訂正が修了したら、修正後の文章をサーバにアップロード
+サーバは文章と振られた読みを使って点字の文章に変換
+変換した点字の文章は、例えばUnicodeの点字ブロックを使って表現し蓄積

この手法の利点

-ユーザは点字を覚える必要がない
-機械的な処理を途中に挟むため、比較的楽できる
-点字の文章も文字として扱えるため、応用範囲が広がる

Ruby要素を活用する他のメリット

-読み上げ式のWebブラウザに対しても効果的
-就学者等にもやさしい
-日本語でのWeb検索に応用できる可能性

Ruby要素を活用するデメリット

-晴眼者にとっては一々Ruby要素を使われると見ていてウザイ

デメリットへの対策は?

ユーザのコンテクスト(状況)に合わせた情報の取捨選択

例えば、Rubyに対して統一的な属性を指定する
-基本漢字
-専門用語など

ユーザはユーザCSSなどで自分が利用したい属性のみを表示する。もしくは、漢字等をルビに置き換える
こうすることで、必要のないルビに煩わされることはない
今、上に挙げた手法を実現するなら4.の「読みの間違った部分の修正」が便利になりそう

従来なら、直接HTML文書を編集するか、HTMLオーサリングソフトを使う必要があったかもしれない
そこで、Javascriptなんかを使って直接Webブラウザ上でルビを変換していく手法
こうすることで、さらに予備知識のない人でも参加可能

ありえない未来の想像図

例えば青空文庫の場合

青空文庫では、著作権の切れたテキストが公開されている。公開されたテキストには、元になる書籍に振られているルビの他に、利用者が自由につけたルビが振られている。
利用者は、青空文庫で公開されているテキストを読んでいて、ルビが間違っている場合にはWebブラウザ上で即座にそのルビを訂正することが出来る。
また、ルビが必要なのに振られていないものについても新規にルビを振ることが出来る。

点字や読み上げ等の利用者は、青空文庫から読みたいテキストをどうにかして探し出して読む。
探し出したテキストにはルビが振られているため、読み上げの人は正しい読みでテキストを聞くことが出来る。
一方、点字の人は点字コードで記述されているテキストを取得し、印刷することで、点字で書かれたテキストを使って読むことが出来る。

図書館などでは、青空文庫で公開されているテキストを予めダウンロード、印刷することで点字利用者に備えることが出来る

もちろん問題は山積

-っていうか需要ないでしょ
-点字独特の表記はどうすんの?例えば、助詞の「は」と「わ」、長音化する母音
-誰がそんなもんを好き好んで使うの
-つーか、勝手に付けたルビなんて信用できないよ

裏話

とりあえず、Webブラウザ上でルビを編集できるようにするJavascriptでも作ろうと思ったのですよ。何回か。でもその度に、Javascriptに嫌気が差して作れずじまいでした。自分には無理です

ので、アイディアだけでも書き留めておこうと言うお話

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