最近、ChatGPTなどのGenerative AIがかなり優秀になってきた。しかし、このアプローチには限界がある気がする。学習を繰り返すことでどのくらいの伸びしろがあるのか不明で、学習対象のデータは現時点で飽和している。WikipediaなどのWeb上のデータは使い尽くされているし、それ以外のデータを新しく電子化したり学習に使うことには現実的、法的な制限がかかりそうだ。
それでは、今後の発展があるのはどのような段階があるかと考えてみる。まず、はじめの段階は個人化だ。現在のChatGPTは中央に位置し、みんながシェアして使っているが、これが各個人のPCやスマホなどの媒体に降りてくることで、特定の文脈の情報を学習できるようになる。
次の段階は専門化だ。個人や組織によって個別に学習されたシステムに、更に特化した情報を与えることで専門家となっていく。専門化は特定の既存分野に対してだけではなく、個人についての専門化や、自分の職業内容についてなど、自分を取り巻くいくつもの切り口を個別に専門的に学習させることだ。
次の段階は弁証法的対話化だ。この段階では、生成を行う場合には、一旦出た出力を前の段階で専門化した各種Generative AIが相互に検証、確認を実施してブラッシュアップし、最終的な出力をすることになる。倫理観や価値観、個人や組織についての活動記録、法律について学習したものなど、専門化したGenerative AIが協調して結論を出すことで、よりよい出力が得られるだろう。
おそらく、単体でのGenerative AIについては早晩限界が来るだろう。今の延長線上に汎用的なAGI(Artificial General Intelligence)はないように感じている。そのための解決策を世の中の頭がいい人たちが一生懸命考えているなかで、いま時点で私が考えていることをとりあえず書き残してみる。
しらんけど