藤野 幸嗣 氏を弊社にお招きしてのFacebook勉強会。
都合2時間30分の長丁場で、時代背景から使い方考え方、今後の取り組みなどを織り交ぜた内容の濃いお話でした。
当日の配布資料なんと200ページ越え。一応社外秘で。
で、相変わらずせっかくの内容を独断と偏見に満ち満ちた再構築版。
本当は、詳しい実際の使い方や作り方もてんこ盛りだったのですが、そこら辺はばっさり割愛して抜粋
基本情報
項目 | 内容 |
---|---|
*日程 | 7月15日(金) 17:30〜20:00 |
*主催 | 弊社 |
*会場 | 弊社 天神事務所 |
講師について
藤野 幸嗣 氏
twitter
大分大学でも講師をされているようです
Facebokと背景
仕事で使うためのFacebookをテーマに、ユーザとクリエイターの立場から
情報爆発
Webの時代はYahoo → Google → Facebookと移り変わってきている
これは年々爆発的に増える情報にどう向き合うかが関係している
年 | リーダー | 情報の入手方法 |
---|---|---|
15年前 | Yahoo | リンクを辿る(Portal) |
7年前 | 検索する(Search) | |
現在 | 人伝い(Social) |
これからのキーワード
・ソーシャルメディア
・ソーシャルストリーム
・キュレーション
今までは「サイトのRSSを購読する」。これからは「人のフィードを読む」に。
ニュースフィードの制御がFacebookの本質
・エッジランクによる、表示される記事、順番も変わる
UIも変化する
・従来のクリックやボタンによる能動的な情報取得から、タッチやスクロールによる受動的な情報取得へ
・大量の情報をリアルタイムに捌く
・能動的なクリックやボタンを操作するは取得するためではなく、リアクションするため
・モバイルもガラケーからスマートフォンへ
Facebookの現状
日本では会員は380万人でキャズムは超えていない。若い人より大人が多い
世界では7億人を突破。
アメリカでもFacebookは友人との場で、商売の場ではない(日本で言うMixi内で商売をしようとするような感じ)
ソーシャルコマースに備えるための準備期間(fコマース、後述)
Facebookのビジョン
世界のあらゆる存在をノードにしてエッジランクによりシステム化する
・ソーシャルグラフ(関係)
・平均160人の友達(Friend)+インタレストグラフ(興味、Facebookページ)
・ノード(人、もの、場所、ページ、URL)とエッジ(関係)
・リアルテム
・全部見る必要はない
・リアルワールド
・実在の組織や人、物とのつながり
Web系業者にとってのFacebook
かつてのホームページブームと同じように見えるが、作成支援業者(Web系業者)の影は薄い
・運用に費用がかからない。場所代は無料
・Facebookページも作るだけなら数分で出来る
・ユーザとのコミュニケーションは担当者が自分で対応する必要がある(業者が代わりに対応できない)
ただし、九州からもFacebookやソーシャルを売りにした株式会社アラタナなどのベンチャーが出てきた
Facebookを使うための考え方
ウォールは自分の活動をアピールする場
個人としてのウォールと、個人をブランド化するためのウォール、(Facebookページなどの)担当者としてのウォールを兼ねる必要がある
プライベートなやりとりはグループでやることが望ましい
公開する情報の考え方
公知したくない情報は登録しない
・もちろん実名顔出しで
・個人情報は公開したほうが良い
・ウォールも公開したほうが良い
・写真は正面写真が良い
・嘘は書かない
実はFacebookは写真を中心としたコミュニケーション
Facebookで出来ること
Facebookページ
Facebookページには、公式ページと通常のFacebookページがある
・参加者一覧は管理者のみが確認できる
・参加者は、同様に参加している友人だけ確認できる
・管理者はFacebokoページと個人アカウントを切り替えて発言できる
まだ、Facebookページは宣伝やコマースには向いていない
→ ブランディングや・エンゲージメント、サポートには向いている
Facebookページを様々な場所に散らばる情報のHubとして利用する
→ WebサイトとFacebookページ、ウォールを組み合わせることでアクセスが循環しだす
※ 今現在、後付でFacebookページとPlaceを統合することが出来ない。もし必要ならばPlaceを作ってからFacebookページを作る必要がある
Facebookページはロングテール
大企業だからといって成果があるわけではない
例)TOSHIBA (株)東芝でも1000人ほど
小さくとも安定した顧客と繋がっているところが強い
エンゲージメントが重要
→ リアクションをもらう、リアクションをする
→ 継続した情報提供が鍵。どんな情報なら出せるかを考える
参考事例
fbrank.main.jp 日本語 Facebookページ ランキング
日本のFacebookページのランキング
無印良品
オーソドックスなFacebookページ
Best BuyShop + Share
商品情報をニュースフィード風に表示。各商品に「ask Friend」ボタンを設置。
「ask Friend」すると、友人の商品情報が流れ、それに対する評価を聞くことができる
例)高いんじゃないの?、安いね、それよかったよ、など
XO JAPAN
BtoBのサイトがBtoCも
Coca-Cola
勝手Facebookページから公式Facebookページへ
4つのR
・Review(コメントをチェックする)
・Response(反応する)
・Record(社内で記録を付ける)
・Redirect(散在するコンテンツを集める)
ストリームをアプリに閉じ込めてしまった悪い例
悪い例:NTTドコモ(NTT DOCOMO)NEW SMARTPHONE REVIEW
この件について、以前講師の藤野氏とのやり取り
吉川 晃生
ドコモ公式FacebookページのNEW SMARTPHONE REVIEW。
こういうカタログ的な見せ方がメインストリームになるんだろうか。
悪くはないと思うけど
6月3日 11:26藤野 幸嗣
いや、たぶん勘違いしていると思いますよ。
6月3日 11:36吉川 晃生
どの辺りがでしょうか?
6月3日 11:39藤野 幸嗣
フィードの重要性を理解していないこと。
6月3日 11:39藤野 幸嗣
Facebook発祥の地ハーバード大学と比較するとわかりやすいかも、
デザイン的には似ているけど、本質的に非なるもの。
http://www.facebook.com/Harvard
6月3日 11:46吉川 晃生
なるほど。Facebookアプリ内で完結しているドコモとFacebookページの
ハブとして設計しているハーバード大学と言った感じですかね。確かに似て非なるものですね
6月3日 11:52Akio Yoshikawaドコモ公式FacebookページのNEW SMARTPHONE REVIEW。こういうカタログ的な見せ方がメインストリームになるんだろうか。悪くはないと思うけど
ドコモの事例では、一つのアプリにまとめるのではなく個別の機種ごとにFacebookページを立ち上げて、ドコモのページはそのHubになるべきだった
グループ
・公開、非公開、秘密のグループが作成できる
・プライベートなやりとりはグループで
似たような話は、先日森 氏からも
[2011-07-10-6]
Facebookアプリ
・iFrameで実装し、1メニュー1アプリ
・開発者登録が必要
・海外ではショッピング機能を盛り込んだ高度なものも
・10万件以上の登録
ソーシャルプラグイン
・Facebookのいいね、Twitterの呟く、Googel+の+1ボタン
・Facebookでは10種類ほどを提供(Social Plugins)
オープングラフプロトコルも要確認
[2011-06-03-1]
広告
・Googleアドワーズと同様のPPC、入札式の広告
・広告を表示する人の属性に合わせて出稿可能(性別、年齢、地域など)
まだまだ変な(怪しい)広告が多いので、参入にはまだ早いかも
リンクのシェア
キュレーション。情報をまとめてくれる人(キュレーター)を探す、情報をまとめて出す(キュレーターになる)
外からFacebookに情報を流すのは簡単(Twitter→Facebookなど)
Facebookから外に情報を流すのは難しい
また、自動的に外からFacebookに情報を流してもエッジランクによって全部見てもらえるかは不明。むしろスパム扱いに?
Fコマース
・Facebookの中で完結するEコマース。
・Facebookという世界共通のプラットフォームで、世界中を相手に出来るかもしれない
・Deal、Checkin、Instore、Credit、Place
キャンペーンを行うには、規約やガイドラインを確認する必要がある
Promotions Guidelines