プラットフォームのジレンマ:「人がいる」価値とマネタイズの難しさ

考えたこと

この間夕張の話をした時にも思ったんだけど、 Twitter にしろ自治体にしろ。まあ大きく言えば国にしろ。結局のところ人がいるというのが一つの価値観だろうなというふうに思う。ただ、ここで問題になるのはプラットフォーマー提供側にとっての価値というのは収入だったりというところなのだけれども、プラットホームにいる人。つまり人がいるということに対して、価値を思うのは参加者であるというところである。この二つ一見すると似ているようではあるのだけれども、例えば有料サービスにおけるフリーライドであったり、サービスの維持の負担であったりなどの要素があるため、実は人がいるということは、プラットフォーマーにとって直接の利益とはならない。この相反が様々なプラットフォームを考える上での大きな注目ポイントになるんじゃないかなという風に思いました。つまるところ、プラットフォーマーにとっては多少の費用・コストを見込んだとしても、フリーライドできる参加者を大量に抱えることがプラットフォームの価値につながるのではないか。逆にプラットフォーマーとしての利益を最大化するために、こういったフリーライドのユーザー人々を切り捨ててしまうと、結果としてプラットフォームの魅力が低減してしまう。要するにマネタイズは難しいなぁって話ですかね。

本文

昨日、友人と話をしていた時のことである。夕張の事例について触れながら、我々は社会の様々なレベルで共通のテーマを見つけ出した。それはTwitterだろうと自治体だろうと、あるいは国全体だろうと、どのレベルにおいても”人がいる”ということが価値観の一つであるということだ。この視点は、特に我々がデジタルプラットフォームの価値を考える上で、一つの重要なツールとなる。

ここで言う”プラットフォーム”とは、日常的に利用するデジタルなサービスに限らず、地域社会や企業、個々のユーザーが参加するコミュニティなども含む。例えばTwitterは、コミュニケーションのプラットフォームであり、自治体や国は政治的なプラットフォームとも言える。その価値は、そのプラットフォームが存在する理由や、どのような影響力を持つかによって定義される。そして、その価値を支えているのは、あるいは反映しているのは、そこに集まる”人”である。

だが、問題はこの”人がいる”という価値が、プラットフォーマー提供側にとっては収入や利益となる価値ではないということだ。プラットフォーマー提供側にとって、価値とは収入や利益に直結する要素であり、それはユーザーの存在そのものではなく、彼らがどのようにプラットフォームを利用しているか、どの程度金銭的な寄与をしているかによる。そこには、有料サービスにおけるフリーライドや、サービスの維持の負担といった要素が絡んでくる。

これらの要素がプラットフォーマー提供側にとっては負担となり、利益の阻害要素となる。しかし、逆に考えれば、フリーライドできる参加者を大量に抱えることは、そのプラットフォームの魅力や影響力を高め、結果的にはそのプラットフォームの価値を高めるのではないか。つまり、”人がいる”こと自体が価値となり、それは間接的に収入や利益につながる可能性を秘めている。

しかしここには難しいジレンマが存在している。プラットフォーマーとしての利益を最大化するためには、金銭的な寄与をしないフリーライドのユーザー人々を切り捨てることが短期的には効果的である。だが、その結果としてプラットフォームの魅力が低減し、ユーザーの離脱やプラットフォーム全体の価値の低下を招く可能性もある。つまり、短期的な収益と長期的な価値との間で、プラットフォーマー提供側は難しい選択を迫られるのだ。

この複雑さは、デジタルプラットフォームが現代社会の一部としてどんどん増えていく中で、より深刻な課題となりつつある。価値の創出と維持、そしてそれをどのように収益化するかという問いは、我々がこれからの時代を考える上で避けては通れない問題だ。

この議論からも明らかなように、”人がいる”ということは、確かに価値の一つである。しかし、その価値をどのように扱うか、どのように収益化するかは難しい問題であり、各プラットフォーマー提供側にとっての試練である。そして、その解決策はプラットフォームの種類や目的、それに参加するユーザーの性質によって大きく異なるだろう。

結局のところ、プラットフォームの成功は、”人がいる”ことによる価値と、それによる収益とのバランスを見つけることにかかっている。これは難しい課題であるが、その解決が新しい価値を生み出す可能性を秘めている。その先に何があるのか、見守るべき興味深いポイントだ。一見すると対立するように見える価値観の間での綱引き、それはまさに現代社会の風景とも言えるだろう。

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