iPadについて今思っていることのまとめ

考えたこと

以前より噂には上がっていたApple製のタブレットPCのプレスリリースが先日行われたようです。名前はiSlateやらiTabletやらと情報が錯綜した挙句、iPadとなんとなくシンプルな名前に落ち着いたようです。

で、世間様の評価を聞くとは無しに聞いているとUSB云々とかiPhoneOSだったとか、マルチタスクが等と評価がかなり分かれる様子。例えばTechCrunchの中でもhttp://jp.techcrunch.com/archives/20100127the-ipad-our-take/といった感じで色々と意見があるようです。

ところ、自分としてはかなり可能性のあるガジェットだなぁっと今のところは考えているわけで、折角なので今妄想していることを一旦書き留めて置いて、後日iPadが発売された後にでも見直してみようかと言うのが今回の話。

問題は自分はApple製の製品なんてiPodしか持っておらず、それすらもHT-03A購入をきっかけに使わなくなった位のAppleと縁の薄い人間ですので、正直iPadというガジェット自体にはほとんど興味がないということでしょうか。

大体に置いてオカルト系の話にありがちな妄想と仮定を多重に繰り返したような文章になっています。

ひとまず動画を見てみよう

じゃぁ、具体的にiPadのなにを知っているのかと言う話になると、漏れ聞こえてくる世の中様の評判と、発表会のレポート、なぜかYoutubeに公開されているデモ動画ぐらいしかありません。世の中様の評判は置いておいて、発表会のレポート、Youtubeに上がっている動画はこんな感じです。

http://japanesh.engadget.com/2010/01/27/latest-creation/
http://www.youtubh.com/watch?v=_lCOU5O9V1Q

残念なことに、英語のヒアリングなんていう素晴らしい技能が欠けているため、イメージで分かった気になっています。

iPadの位置づけ

発表会のレポートを見ている限り、iPadはiPhoneとMacBookの間を埋める製品レンジであるようです。製品名ではわかりづらいので利用シーンで置き換えれば、出先と書斎を埋める製品レンジと言えるのかもしれません。

確かにそういう視点からYoutubeの動画を見直してみると、よくある巷のTabletPCならば絶対に入れてくるであろう出先での利用シーンや立ったまま片手で抱えて操作するようなシーンが抜けていることに気付かされます。更にいえば、インタビュー中に持って話している以外では、なにやら高級そうでおしゃれなソファーに気軽に座って操作しているようなシーンばっかりが表示されます。

動画を見ての印象ですが、どうやらバリバリのビジネスマンが仕事中に使いこなす類の端末ではないようです。もう少しいえば、倉庫や工場で使うようなものを意図してもいないように思えますし、満員電車の中で使用するものでもないようです。じゃぁ、どういうときに使うのかという話になるのですが、おそらく想定している利用シーンは、家に帰ってリビングでちょっと情報にアクセスしたいときなのではないのかなぁっと思います。

今までAppleが提供していたiPhoneやMacOSには、おそらく使い易いものでしょうが*1、一方は画面が狭すぎ、一方は使う場所が固定化されがちという問題があったのではないかと思われます。

そういう意味で、そこそこの画面の広さと場所を選ばない携帯性を両立させた結果がiPadなのではないでしょうか。

iPadがiPhoneOSであること、iPhoneとiPadの棲み分けについて

AppleがiPhoneやiPodを展開できる最大の要因は巨大なiTunes Storeです。Appleの情報端末であれば、今後当面はiTunesにアクセス出来るようになるでしょう。ところで、僕は寡聞にして知らないのですが、iTunes StoreではおそらくMacOS-X用のアプリケーションを取り扱ってないのではないかと思います。

つまり、MacOS-XのアプリケーションをiTunesが取り扱うか、MacOS-X上でiPhoneアプリが動くようにならない限り、今後も出るアップルのモバイル情報端末で、MacOSが採用されることはないのではないでしょうか。おそらく、それまでの間はMacOSはiTunes Storeにフルアクセスできる母艦としての立ち位置をキープすることになるではないでしょうか。

ではなぜ、iPhoneと同じOSがiPadには採用されたのでしょうか。利用シーンについての妄想は次節で垂れ流すとして、おそらくはiPhoneとiPadを端末的にシームレスに使い分けることを念頭に置いているのではないかと思います。基本的に同じOSを採用している二つの端末にとって、使い分けのキーとなるのは大きさだけになります。それもiPhoneでは逆立ちしても克服できないディスプレイの大きさです。

ディスプレイの大きさ以外は同じ端末ですので、おそらくiPhoneに追加したアプリケーションやデータはiTunesを介してiPadにも共有されるでしょうし、逆もまた然りです。そうなれば、使い分けは単純に目的の用途と場所によることになります。如何にiPhoneが優れていようとも、狭い画面で操作するのは億劫でしょうし、起動したMacBookが手元にあるとは限りません*2

iPhoneでもできるけど、ディスプレイが狭い or 操作が面倒、MackBookでできるけど、起動するのが面倒 or その準備をするのが面倒という、その中空を埋めるための端末がiPadではないでしょうか。

iPadのある生活(妄想編)

朝、ぼやぼやとリビングに移動するとフォトフレームになっていたiPadにメールの着信が表示されている。iPadを取り出して簡単にメールのチェックと返信を行う。ついでにiTunesに登録されている音楽を再生しながら、新聞を流し読む。

そろそろ出かける時間なので、iPhoneを持って外に。先程iPadで見た気になったニュースを移動中に消化しつつ、いつものiPhoneライフへ。

夕方家に帰ってきて、充電も兼ねてiPhoneをMacBookに繋ぐ。今日登録したアドレスやメール、写真などのデータ、アプリがiTunesを経由してMacBook、iPadに自動的に同期される。夕食を食べながらBGM替わりにiPadから音楽を流しつつ、リビングでニュースの確認。ちょっとした資料の修正が入ったようだけど、一々書斎に行くのも面倒くさいのでiPad上で終わらせた。

夕食後、ちょっとしたゲームや映画、今日撮った写真をiPadで見ていたが、そろそろお仕事を片付けるために書斎に入る。iPadはフォトフレームモードにして、リビングに置いておく。

書斎ではさっき修正した資料をMacBookで校正してメールで送信。一仕事終わったので就寝。

母艦はどこへ行った

さて、どうでもよいiPadの利用シーンを書いてみたのですが、ここで問題になるのは母艦であるMacBookとの接続方法です。なんとなく有線USBで繋がないと同期してくれないような記憶があるのですが、どうやってリビングにあるiPadと母艦を接続すれば良いのでしょうか。

まさか10mも20mもUSBケーブルを家に這わすワケにはいかないとおもわれますので、無線LAN経由での同期ができないと話が破綻しそうなのは目にみえています。MobileMeとやらがその役目を果たしてくれるのでしょうか。謎です。

日本人的生活とiPad

たぶん、典型的な日本人向け家屋では、書斎やらリビングやらは明確に別れておらず、渾然一体としたカオスな空間を形成しているものと思われます。

果たして、そのような状況下でMacBookとiPhoneとiPadが明確に住み分けることが出来るか、そしてそれが利用シーンとして訴求するかは甚だ疑問符が浮かびます。

簡単なまとめ

さて、ここまで色々と妄想を膨らませてきたわけです。最後にiPadの存在意義とAppleのコンセプトを推測するに、一言でまとめると「適材適所」といえるかもしれません。全ての環境下で単一の端末で満足できるワケもなく、それならば利用シーンを想定した端末ラインナップを増やして、使い分けてもらおうという非常に真っ当な話に思えます。それが受け入れられるかどうかはともあれ、電子ブック的な展開もその一貫ではないでしょうか。

また、なんとなく妄想の中のシーンはいつかどこかで見たような若干の近未来感を伴ってあこがれのような気持ちが沸き起こります。まぁ、僕は買わないですけどね。

Androidとの発想の違い、クラウドとの関係について

最後に蛇足ながら、Androidとの発想の違いについて書き残しておきます。

Androidは、今までの妄想の結果である「適材適所」をAndroidプラットフォームを採用した様々なメーカーの端末が多数出てくることで解決しようとしています。また、Apple製品群の中の中核をなすiTunes Storeは、Android Marketとクラウドと呼称されるネットワークの向こう側に置き換えられます。

ただし、Apple製品群と決定的に異なるのは、端末間の連携が個々の端末間の問題になってしまうこと、連携可能なものはクラウドサービスの提供先に依存してしまうということが考えられます。そのため、本質的にはGoogleのChromeOSで想定されることが独立した端末間でできること限界になります。そこには、全般を管理するべき母艦もなければ、端末間のシームレスな連携や使い分けは難しいのかもしれません。

まだ、この辺はまとまっていませんがイメージだけで語るのであれば、Appleが提供しているのがパーソナルクラウド、Googleが提供しているのがパブリッククラウドというようなイメージなのかもしれません。単純に言葉を使いたいだけかもしれませんが。

*1:ちなみに僕はどちらも使ったことありません

*2:オタクな人は別です

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