SEOについての一般的なまとめ

技術関係

SEOとは

-SEO(Search Engine Optimization):検索エンジン最適化

SEOに関するいくつかの前提

前提

-Webページの見込み利用者は、検索エンジンを使って情報を検索する
-検索エンジンへの露出機会が増えることで、見込み利用者の増加が見込まれる

→ 検索エンジンに、いかに登録されるか

前提2

-検索エンジンの利用者は、検索結果中上位のWebページだけを確認する
-利用者は、数ページ確認した後、適合する情報があれば検索行動終了
-適合する情報が存在しなければキーワードを変更して検索行動再開

→ 特定の検索結果中でより上位に掲載されることでより多くの見込み顧客を獲得する機会が増加する

前提3

利用者のアクセス行動は、以下のパターンが考えられる
+アクセス後、行動をとらずに終了(直帰)
+アクセス後、数ページ辿り終了(閲覧のみ)
+アクセス後、Webサイト側の目的を達成し終了
+初回アクセス後、再度Webサイトにアクセスする(リピート)

→ これらのうち、マーケティング目的と適合する3番の行動が望ましい

Webサイトの目的

簡単な用語の定義

アクション
: ユーザが行う一連の動作

例)商品を購入する、申し込みする、特定の内容を理解する等々
ステップ
: アクションをユーザが行う個々の動作ごとに分割したもの

例)Formに入力する、確認ボタンを押す、検索する等々

Webサイトの本質的な目的は、いくつかのステップで組み合わされたアクションを行ってもらうこと
目的が複数のアクションからなる場合もある

SEOの目的

前項の前提より、以下の条件を満たすこと
+検索エンジンに、十分登録され
+見込み利用者を十分に確保し
+Webサイトの目的に沿った行動を達成してもらい
+以降繰り返し、目的を達成してもらう

SEOの目的の達成のために

検索エンジンに、十分登録されるために

-検索エンジンへのURL登録
–各検索エンジンごとにURLの登録
–サイトマップ(xml形式)の提供とrobot.txtへの記述

-ページ間のリンク手法の単純化
–GETとPOSTの使い分け
–不要なログインの仕組み
–複雑な画面遷移を避ける
—Javascript、Flash、Ajax

***見込み利用者の十分な確保
この部分が一般的なSEOに相当

-キーワードの適切な埋め込み
–機械的に解釈しやすい文章
—文法、語彙、用語の統一
—略語等への適切な対応
—より一般的な語彙へのすり合わせ

-テキスト処理できないコンテンツへのフォロー
–画像などへのAlt
–その他代替アクセス手段

-ある程度まとまった文章量の確保
–キーワードの範囲
—Web全体中のキーワード
—Webサイト全体のキーワード
—Webぺーじ内のキーワード
—文章中のキーワード

キーワードの出現頻度は、キーワードに関するある程度まとまった文章を書くことで半自動的に適正な範囲に落ち着く

-適切なマークアップ
–不要なマークアップの除去
–意味的なタグの付与
—強調、リスト等
—用途が合えばXML的な記述(RSS、Microformats)
日本語の場合には、適切な単語の区切りを明示する役割もある?

-ページ全体の意味付け
–タイトル、キーワード、要約
–他ページへのアンカーテキスト
–場合によってはHTTPのステータス
–サイトマップの準備

-サーバ的な調整
–ドメインの統一
–URLの統一
–レスポンスの向上
–適切なMIMEヘッダ

サイトの目的を達成してもらう

-目的の確認とそれへの道順
–代表的な目的
—情報の告知
—申し込み、通知
—商品等の購入

-目的への道順
–目的の明示
–アクションを行う判断基準の提示
–アクション前に関する事前知識
–アクション後に関する事前知識
–アクションの達成方法(各ステップ)の説明
–Webサイト内での導線の確保
—露出位置
—情報の提示順
—特に開始ステップは重要

-利用者への配慮
–アクションのメリットデメリットの強調

–利用者の時間は有限である
—辿るべきステップが多いと途中でアクション自体が放棄される可能性が高くなる
—情報の出し惜しみはしない
—情報を小出しにしない
—適切な段階で適切な情報を与える

–自然なアクション
—不必要なステップの排除
—アクション中の各ステップの明示
—アクション中のステップの明示
—前後のステップへの導線

-利用者はWebサイト中で情報探索を行っている
–大切なものは見つけやすいところに
—視認性と操作性への確保
—検索エンジンと同様に目的の情報が見当たらなければキーワードを変えて(Webサイトを変えて)再度検索

–F字型の視線
—重要なものは、左上→右上→左中→右中→左下→右下の順で
–メジャーに合わせる

以降繰り返し、目的を達成してもらう

-目的の再確認
–同一の利用者に繰り返し達成してもらいたい目的か否か
—例)商品の購入ならば是
—例)アンケートなら否

-初回アクション時に、次回アクションをおこす場合のメリットの明示
–定期的な目的変更はあるか
—あるならば、起こる周期の明示
—例)次いつ、何がおこるか
—期間、月間、週間、日刊、次の~の時

-不定期な目的の変更はあるか
–変更があった場合の通知方法
—例)RSS、メール、広報等での通知
–通知方法がないのならば、
—定期的な変更に重ねて明示

-あくまで、初回アクション時に目的を達成してくれた利用者が対象
–目的を達成できなかった利用者では、次は無い
–目的が達成できた利用者でも、次があるとは限らない

SEOの成果を確認するために

-目的について、目標と成果を比較する
-アクセスの想定する傾向等と実際の傾向等の比較
-選定したキーワードの検証と確認
-短期間での諸々の変動は誤差と割り切る
-時間的にも成果的にも全体的な傾向を元に判断する

いくつかの確認事項

wgetを使って、サイト全体をミラーリングしてみる

% wget -m URL

-対象としたいページがきちんと保存されたか
-wgetの挙動は、検索エンジンが機械的にWebページを収集するロジックに近い
-取得できたページ数と想定ページを確認
-合わせて実際の検索エンジンでのヒット数との突合せ

前項でダウンロードしたHTMLコンテンツについて、以下の作業
-機械的な把握
–タイトルの抽出
—ページ内リンク相関の把握
—いくつかの要素ごとの指定語と指定数
—簡単な形態素解析とTF/IDFなキーワード抽出

-利用者視点からの把握
–期待する導線を意識的に辿る
–それぞれのページ内での位置付けの把握
–前提知識のない利用者の観察
–実際に運営後であればアクセスログを元にした画面遷移を利用することも可能

-使い勝手的な確認
–いくつかのアクセシビリティに関するチェックの実施
–一つのアクションにかかるステップと必要な情報の確認
—早い段階で顧客情報を要求していないか
—ステップ数は我慢の範囲内か

SEOを行うための段階

-サイトの目的の確認
–目的は何か
—アクションの定義
—-目的を達成するためのアクションの確認
—-アクションを達成するためのステップの確認
–成果を評価するための目標の設定
–成果を確認するための指標を取得する準備

-SEO的調整
–関連分野の調査
–各種チェック及び改修
–想定導線の確認
–確認

-実施

-評価測定
–短期評価と長期評価
–目標と実際の成果
–成果を元にした問題点の整理とそれへの対策
—その問題点は、短期的なものか長期的なものか
–短期的な結果ではなく長期的な結果を重視する

対策の意義

SEOは目的を持ったWebサイトへ、その目的を達成する見込みのある利用者を増加させる。あくまで見込み利用者が増加するだけなので、実際に見込み利用者が目的を達成するかどうかは別の問題となる。
見込み利用者に目的を達してもらうには、以下の項目が重要となる。
-利用者が求めている情報の提示
-ユーザビリティ
-目的意識の喚起
-目的達成時のメリットの明示
-目的への到達容易性
-リアルとWebとの連携

タイトルとURLをコピーしました