回遊まちづくりマーケティングと都市エクイティ – ジオメディアサミット福岡2011

イベントに参加した

登壇者
: 斎藤 参郎 氏

動画
: http://www.ustream.tv/recorded/16877864。41分頃から

街の人の動きを回遊行動として捉え直し、数量的な観察からまちづくりと都市エクイティを考える

博多シティ開業に先んじて天神・博多の人の流れの変化を予測

・2/27に発表し、ほぼその通りに
 ・博多駅周辺は36%増
 ・天神周辺は5%減

・人の流れを統計的に推測するアルゴリズムを考案。特許に
 ・あるエリアの人の入りと出を観測し、アンケートすることで、ルート上の密度などをベースに
 ・Choice-Basedバイアス
 ・アンケートでは、当日のルート、消費した金額、訪問頻度などを尋ねる

※ 通常、アルゴリズムは特許を取れないので「逆位相ヘッドフォン」の仕組みとして特許を提出・取得した

他の場所でも推定してみた

天神の大名で推定してみた

・大名地区の一日の流入数は4万3千人。また道ごとに人数を測定(これが密度)
・一箇所のポイントをベースにすると、エリア全体の流入数を推測できることがわかった

丸の内地区を測定するのは難しい

人通りが多すぎる+出入口が多すぎる。ただし、一箇所のポイントを測定して全体を推測することも

太宰府の例

太宰府では歴史の散歩道という観光ルートを作成している。
その評価に先んじて、太宰府周辺の回遊行動を調査したところ、中心はやはり太宰府天満宮。

歴史の散歩道の問題点

ルート設定と実情が一致していない
・全長7kmと長過ぎる
・一番の中心の太宰府天満宮と連結していない
・そもそものアピール不足

自治体では、ルートの人の動きやパンフレットの効果を統計的に評価する方法を持っていない

都市エクイティの概念

「ブランドエクイティ」からの造語

ブランドが持つ無形の資産価値のこと。企業のマーケティング戦略を考える上で非常に重要である。
ブランド・エクイティとは、ブランドが持つ資産価値のことです。ブランドは、信頼感や知名度など無形の価値を持っており、それを企業資産として評価したものがブランド・エクイティです。
http://www.nri.co.jp/opinion/r_report/m_word/brand_eq.html

都市エクイティとは「都市の魅力の資産価値。土地や建物ではない街に来る人が感じる価値」。これを高めるのがまちづくりマーケティング。

「歴史、文化、産業、風土、食が織りなすネットワークとしての都市を」消費者に価値として認めてもらうことが大切

ハイパーテキストシティ構想

行動履歴をベースに現場での意思決定を支援していきたい
さらには、ノウハウを発展途上のアジア諸国などにパッケージとして輸出していきたい

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