明星和楽 2012に参加してきた

イベントに参加した

概要

基本情報

項目 内容
*日程 9月8日(土) 〜 9月9日(日)
*会場 中洲ゲイツ 8階
*公式サイト http://myojowaraku.net/
*参加者のまとめ http://myojowaraku.net/news/archives/107

昨年に引き続き今年も参加。昨年は金曜日からの3日連続だったので初日のセッションは参加できなかったけど、今年は土日共に参加できた。

相変わらず内容が盛り沢山+カオスなイベント群で何を見てまわるかかなり悩むことに。結果無難にメイン会場に張り付いていることに。もし来年また参加するならもっと移動できる問かもしれない。とは言ってもメイン会場から移動するのがもったいなくもあるんだよなぁ。

また、去年とは異なり英語でのセッションが増えているのが興味深い。どうも日本以外からも注目されているイベントのようで、これからもこの傾向は続くのだろうと思う。早めに英語をどうにかしないと。英語のヒアリングに関しては、日本人がしゃべる英語はそれなりに意味がわかると思うのだけど、ネイティブの人の話は難しい。ほえ?っとなってしまう。

初日(9月8日)

トニーヒューズ氏のセッション

開幕から英語のセッション。内容的にはイギリスでシリコンバレー的なものを作ろうというテックシティプロジェクトの紹介やらだったと思うのだけど、ほとんど聞き取れず。非常に残念感のある開幕。前半は、「イノベーションとは」といった内容で、おそらく後半は、テックシティにはこんな会社がありますよといった紹介だったと思う。スライドを見ている限り。

英語力が残念なことを露骨に感じたセッションだった。

スカイビジョン 西尾昌樹 氏のセッション

スカパーで番組を提供している放送局、スカイビジョンの西尾さんのセッション。
テレビ業界の人でありながら、テレビとインターネットの関係を冷静に分析しながら今後のテレビやメディアのあり方について。

テレビ見てる? ###

最近テレビは見られなくなっている。その理由は単純に面白くなくなったから。
・番組の平均化
・放送規定の厳格化
・個性の標準化

テレビの意義は「広告」と「娯楽」。娯楽としての側面が面白くなくなって、インターネットに取って代わられる?。ただし、広告としては依然として大きな位置を占めている。

そもそもテレビとは ###

テレビは映像を楽しむためのデバイスだった。逆説的に、実はテレビはテレビというデバイスでなくても良い?
スカモビというスマートホンでテレビ番組を配信する試みなど
・コミュニティからイベントや物販を行う枠組み

まだまだテレビの位置は高い ###

「テレビ」というと出演してもらいやすいが、「インターネット」というと尻込みされる

専門チャンネルは面白いものが多いが、スカパーなどを契約すると初期費用がかかりすぎる。
スマホならば、視聴者の初期費用を抑えて見てもらいやすい

ネットが潰した産業 ###

今までネットが潰した産業が3つある。
・新聞
・手紙(郵便)
・音楽

テレビもこの中に入ってしまうのだろうか?
そうならないためにはネットとの関係が大事になってくる。

セレボ、岩佐 琢磨氏のセッション

ハードウェア系スタートアップのセレボの岩佐さんによるハードウェア系スタートアップのススメ
http://myojowaraku.net/news/archives/59

セレボの紹介 ###

・2008年創業のハードウェア系スタートアップ。社員は10名程度。
・販売は国内だけでなく、USとEUで40%ほどを占める。今後も比率は上がっていく予定
・カメラを繋ぐだけでストリーミング配信できるLiveShellなどを手がける

ハードウェア、なんでやらないの? ###

・日本ではハードウェア系のスタートアップはまだまだ少ない
・Exitするとかなり大きくなる
・ソフトウェアとWebは既に競争過多。レッドオーシャン
・ハードウェア系は母数が少ないので、ブルーオーシャン

ハードウェア系のベンチャーは難しかった。けど ###

2000年頃までは、ハードウェア系のベンチャーは難しかった
・ものを作るための金がいる
・大量の在庫を抱える必要があった。倉庫なども
・販路の問題。どこも売ってくれなかった

2008年頃には状況が少し改善してきた
・お金はいるが、必要な額が減ってきた(1から2億円程度)
・在庫も数千台程度で間に合うように
・販路はネットで確保できるように

2012年になると、海外への少数ロットでの発注などが可能になり、より始めやすく
ネットが1つずつルールを変えていった
・事前に資金を調達できるクラウドファウンディング
・Amazonの倉庫や販路を使えるAmazon FBA
・海外とも直接仕入れ発注できるAlibaba
・などなど

海外では ###

すでに様々なハードウェア系ベンチャーが大きなシェアを取りつつある
・防塵防水カメラ、GoPro
・電気自動車のテスラモーターズ
・Bluetooth音響機器のJawbone

コーヒーミーティング、山本大策氏

コーヒー1杯を飲む時間を一緒に過ごしたい人と出会えるWebサービス コーヒーミーティングのコンセプト。
http://myojowaraku.net/news/archives/76

コーヒーミーティングは普段会えないような人と出会うためのマッチングサービス

従来のマッチングサービとは異なり、事前に話したい話題や空き時間を共有できるようにしているので、実際にあってすぐに話をはじめることができる。また、実際にあったあと相手の評価を相互に行うため、次に合う人が事前にどんな人かがわかりやすくなっている。

ユーザ数は約1万7千人ほど。そのうち実際に合うまでたどり着いた人は2000人くらい。だいたい半年で5140件程度成立。リピーター率が高いのが特徴。

ワンパク、阿部淳也氏

明星和楽 | クリエイティブとテクノロジーの祭典
明星和楽は、年齢やポジションに関係なく「異種」な人々が「交」わる場として機能し、新しいモノ・コトを「創」り出す仕掛けであり、”装置”です。ここから生み出されたモノ・コトが、アジア、ひいては世界を席巻するムーブメントになることを目指します。

これからのデジタルプロダクトを考える上での5つのキーワードを紹介

・Online 2 Offline
・Fusion of Designing & Engineering
・Ideas < Action
・Co-Creative
・FeedBack

Take Action!!

クリプトン、伊藤博之氏

初音ミクなどを手がけたクリプトンの伊藤氏による「つくる」の話

クリプトンのコンセプトは「音で発想するチーム」

音という商材 ###

・もともと音の素材を提供するための会社
 ・でも音という商材を紙のカタログで販売するのは難しい
 ・地方というハンディキャップもあった
 ・インターネットを買うようして販売していくことに

・音の販売はマーケット自体が小さい世界なので応用を考えていた
 ・着メロ
 ・Virtual Instruments(仮想楽器)
 ・バーチャル・シンガー(Vocaroid)

なぜ札幌なのか ###

・地方はデメリットではなく、もはやメリット
・個人がメディア化していくことで地方からでも
・情報を発信する人を育てることが、地方を活性化させることがで

地方都市こそ創造的に

元気ロケッツ、水口哲也氏

音楽ユニット元気ロケッツのプロデューサー。メンバーは3人
http://myojowaraku.net/news/archives/9

色々な人に受け入れられるような歌詞と曲 ###

・PVに出てくるLumiというキャラクターにも設定がある
 ・20年後に人類史上初めて宇宙で生まれた女の子
 ・一定の年齢になるまで地球に降りることができない
 ・地球に対するあこがれや思いを歌にしているという設定と世界観

・様々な人に聞かせてみてFeedBackを受ける
 ・色々な国や地域の人にも受け入れられるように気をつけている
 ・歌詞や歌声なども音として親しみやすくなるように工夫している

デビューの経緯 ###

・デビューはYoutube。Heavenly Star
・DJやFMなどで使われはじめる
・DJ向けにアナログレコード発売
・iTunesで販売
・初ライブ

普通の音楽アーティストとは逆の進み方。アナログからデジタル、CD発売前にアナログCD、ライブの前に発売。Youtubeデビューなど

音楽の面白さ ###

音楽は実態がないものを扱うユニークな存在。
そして目に見えない曲と歌詞の化学反応

・みんなを元気にするもの
・テクノロジーで新しい表現
・国境がないもの

福岡市長、高島宗一郎氏

市長による福岡のPRとコンテンツ戦略の紹介
http://myojowaraku.net/news/archives/60

福岡の良い所 ###

・福岡はアジアに近い
・空港が街に近い
・学生が多い。特に理系の学生
・生活コストは安い
・オフィスの賃料も安い
・衣食住などのクオリティ・オブ・ライフ
・ビジネスマンが住みたい街、住んでよかった街に選ばれている
・若い人が多い
・可愛い女性が多い。福岡市カワイイ区はじめました

福岡市カワイイ区について ###

・今まで市では広報のためメルマガを発行していたが、10年間で3000件くらいしか登録してもらえなかった。
カワイイ区を始めたところ、一気に30000人を集める。経済効果も

クリエイティブ・エンタテイメント都市 ###

福岡市として、アジア・世界に向けた国際競争力の向上を目指す

・コンテンツコンソーシアムの設立
・アジア欧米への出口戦略としてクリエイティブフェスタを開催
・スタートアップとし福岡として、スタートアップサポーターズを設立して支援

スタートアップ支援について、孫泰蔵氏、小笠原治氏、

新しい産業でないと、雇用は生まれない
→ 既存の産業は施術の進歩でスリム化されていく

福岡でもベンチャーエコシステムを作りたい
・出資
・School(週一で開催し、起業家同士の横のつながりを)

シリコンバレーでは、年間1万7千社生まれるが1万2千社潰れる。ベンチャーの大半は失敗するので、以下に母数を増やして回転させていくかが重要。それにより良い企業が生まれやすくなる。テクノロジーも世の中を変えることができる。

福岡市の記者会見

3000人を集めた明星和楽--「スタートアップ都市・ふくおか」宣言も
テクノロジとクリエイティブの祭典「明星和楽」が9月8~9日に福岡で開催された。

スタートアップ都市福岡について、スタートアップ協議会を設立する
・Schooling
・ビジネスの出口
・ブランディング

東京のモビーダスクールのサテライトを福岡で開催する。東京のおまけではなく
スタートアップが最終的にデモを行うデモデイなども開催

ちなみに、この福岡市の公式の記者会見をやってるすぐ裏でアイドルのライブやってるのが聞こえてくる。ある意味明星和楽のコンセプトを表したような良い感じのカオスが気持ち良かった。

その他音楽映像セッション

メインステージでは、セミナー形式だけではなく音楽や映像などを使ったセッションも開催されていた。
・元気ロケッツ
・JulieWatai
・竹清仁。福岡で作成された映画、放課後ミッドナイターズの監督
・サカモト教授。ファミコンなどの音楽を演奏するパフォーマンス

二日目(9月9日)

スタートアップショーケース

国内外のスタートアップがプレゼンを行うコンテスト。賞金や次に行われる東京でのスタートアップショーケースへの参加権などが与えられる。
海外の参加者もいるため、全編英語でのプレゼンと進行。

【明星和楽2012】スタートアップショーケース前半−日本のスタートアップがアジアに向けてプレゼン
【明星和楽2012】アジアと福岡発サービスのピッチが行われたスタートアップショーケース後半戦!

Conyac
: 人手での翻訳支援サービス。少額からの依頼や開いた時間での翻訳作業などができるようにしたサービス

Trippiece
: 旅行プランをソーシャルに作成、参加者を募集することができるサービス

Coworkify
: Co-Working Speaceを共有活用できるようにするサービス

Pairy
: 恋人同士向けのLine風サービス

Kansin Soicha
: 関心空間を使ったソーシャルレコメンドサービス

Codekake
: Micro-EV(超小型電気自動車)向け、カーシェアリングサポートシステム

Intraix
: 家庭内の電力管理システム、解析サービス

sxIndeks
: ソーシャルからの話題抽出システム

Butterboom
: ソーシャル向けショッピングプラットフォーム

アントレプレナートーク

出演:小笠原治 氏 / 石橋秀仁 氏 / 藤川真一 氏 / 小林晋也 氏 / 橋本正徳 氏
コーディネーターは橋本氏。

気になった発言を意訳して抜き書き
http://togetter.com/li/370152

起業の話 ###

・小笠原 氏)自分が好きな事をみんなに使って欲しかった
・橋本 氏 )起業するのは一種のムーブメントになっている?
・小林 氏 )増資はお金よりも投資家に指導してもらえることのウェイトが大きい。お金は結局足りない
・藤川 氏 )人間関係(ソーシャル)を元にした起業は難しそう。Facebook自体が儲かってないのに、Facebookの基盤の上でどういう商売をするのか?
・石橋 氏 )「それ、起業する意味あるの?」といった起業もある。本当に起業すべきか。企業内起業なども視野に入れ、選択肢は持っておくべき
・橋本 氏 )起業化と事業化の区別はある
・小笠原 氏)自分がやりたいだけで進めると自分勝手になるかも
・小林 氏 )B2Cだけが起業ではない。B2Bも面白い
・小笠原 氏)事業計画をExcelにまとめていくと、いつの間にかExcelの数字に事業計画が引っ張られるようになる。Excelマジック

これから起業する人に向けて ####

・小林 氏 )なにかにこだわることが大切
・藤川 氏 )面白いものを見たい。面白い切り口にマーケットはついてくる
 ・Facebookの上に乗っかるだけでいいの?それ以外の切り口
・石橋 氏 )人のためになるものを作る人が増えて欲しい。ユーザを観察することが大事
・小笠原 氏)良いパートナーを見つけて欲しい。仲間を大切に

クリエィティブトーク

猪子寿之 氏 / 家入一真 氏 / 國光宏尚 氏 / 片桐孝憲 氏 /

気になった発言を意訳して抜き書き。
http://togetter.com/li/370165

昨年に引き続き、皆さんお酒が入っている or 残っている状況でのぶっちゃけ話
進行は予定通りに進んでないはずなのに、何故か着地する不思議。面白さ重視のトークセッション

何かを作るときに気をつけていること ###

・國光 氏)どうでもいいところにこだわる
・家入 氏)炎上を起こすことが大切。誰かに注目されること
・猪子 氏)よりわかりやすく、キャッチーに
・片桐 氏)初めて見る人でもわかりやすく

今までで印象に残っているもの ###

・國光 氏)リリースジャンキーになるな。GumiもはじめはSNSじゃなかった
・片桐 氏)ピンチになった時のほうが会社は伸びる
・家入 氏)仕事と遊びの境目はない。会社だけにこだわらない働き方も大切
・國光 氏)自己顕示欲は大切。マネタイズより
・片桐 氏)すごい人と仕事したい

気になっていること ###

・家入 氏)在庫流動化、ホームレスとWifiなど
・國光 氏)人の幸せは、その時の楽しさや喜びの集まり
 ・リアルの充実だけではない
 ・エンターテインメントは人生に必要ではないし、意味は無い。でも、遊びも人生の充実のためには大切

クリエイターを目指す人に ###

・國光 氏)英語と中国語ができるとよい
 ・その時意味が無いと思っていても、いつかつながることがある
 ・その時を頑張る、やりたいことに飛び込むことが大切
・家入 氏)自分たちが何もしなくても日々は続いていく
 ・その中で自分が何かをやるということはどういうことか考える
 ・自分しかできないこと、自分がやりたいことをやる
・片桐 氏)どんな分野でも、突き抜けることで価値が出てくる

その後のセッション

このあとはメイン会場でチャリティーのクリエイティブオークション(初日から行われていたライブペインティングの作品をオークションに)やパジャコレなどのセッションが開催。そこら辺はまとめづらいので、省略。

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