今までのタスク管理
仕事を含めタスク管理というのは大切な話で各人色々な方法で取り組んでいるのだと思うのだけど、自分の場合はGTDという方法をベースにして、それをひどくラフにした方法でタスク管理を行っている。ざっくり言えば、こんな感じ。
- タスクは全部書き出しておく
- それをシチュエーションに分けてリスト化しておく
- ひたすらこなす
- 定期的にリストを見なおしてタスクの洗い出しをする
GTD自体はただの方法論で、具体的にどんな道具をどう使うと言った話に対しては「まぁ、好きにしてよ」という若干なげやりなスタンスなので、自分としては使い慣れた紙をベース+時々PCで管理をしていた次第。
破綻した
ここ数年は多少の変動はありつつもGTDモドキ+紙というタッグで乗り越えてきたのだけど、先日から色々なタスクが各方面から噴出し、結果的に破綻した。要するにタスクが降って湧いて消えてを繰り返した結果、紙への書き出しと整理、転記のサイクルが全く噛み合わずリストを維持することができなくなった。
結果、新旧入り時混じったリストを見ながら、タスクを追加して、消して、更にリストが混乱して、新しいリストができていくというダメサイクルに突入。紙での管理は素晴らしかったのだけど、この混乱の中では維持できなかった。
タスク管理を電子化した話
さてどうしたものかと焦りだし、結局行き着いたのはタスク管理を電子化しようという当たり前の話。電子化してしまえば、追加や削除、絞込や振り分けなんかもちゃちゃっとできる(はず)だし、紙よりも早く管理できるんじゃないかというのが目論見。
導入失敗事例
実は今までもタスク管理の電子化自体は試みていたのだけど、結局頓挫していたわけで。理由としてはざっくりこんな感じ。なんだろう、最初は有り物のサービスなんかを使っていたのだけど、細かいところで使いづらかったり、面倒だったりして断念した形。
- どこでも見られるわけではない
- タスク系のサービスが無駄に複雑で使いづらい
- 大幅な見直しなんかがあったとき、一々操作が面倒くさい
- 多数のタスクを登録するときに一々面倒くさい
今回導入した方法
失敗事例を参考に考えたところ、自分としてはもう少しざっくりした管理方法がよろしかろうといろいろ見て回ったところ見つかったのが「Todo.txt」という仕組み。これ自体は昔から知ってたし、Android用のアプリ自体はインストール済みだったんだけど、それほど真面目には使っていなかった。特徴としてはこんな感じ。
- タスクは1つのテキストファイルで管理する
- ので、Dropboxと相性が良い
- 優先順位、コンテキスト、プロジェクトを指定可能
- スマホ向け、PC向けのアプリがある
Todo.txtの書式はThe Todo.txt Formatを見れば分かる通りそんなに難しくない。最悪何かあった時は自分で作ればいいや的な軽い気持ちで使ってみることに。
Todo.txtの導入
導入もなにも、Dropbox上にファイルを作成してタスクを書いていくだけなのでなんともいうことはない。以下は使っている環境ごとに。
Android
メインで使っているスマホはAndroidなので、Android版重要。使っているのはSimpletask。アプリとして管理もできるし、抽出条件を指定したリストをウィジェットとして使うことができる。本家のTodo.txtもあったんだけどウィジェット表示時の並び順が何故か安定しなかったのでSimpletaskを採用。
iOS
仕事中はiPadが手放せないレベルで持ち歩いているのでここで見れるのも大切。特にちょっとしたタスクなら、これで入力できればバッチリ。使っているのは本家のTodo.txt。iPadなので広々と見られるのは良いのだけど、プロジェクトの洗い出しが動いていないような気がする。なんか代わりのものがあればと探し中。
Cygwin on Windows
最近はWindowsを使いつつもCygwinの世界に引きこもっていることが多いので、ここでも触れるようにしておきたい。使っているのは性懲りもなく本家、todo.txt-cli。これでコマンドラインからタスクを追加したり、消化したりができるようになった。
WindowsとMac
todo.txt自体はなんの変哲もないテキストファイルなので、WindowsやMacでは常用しているテキストエディタを使って管理すれば良いのだけど、如何せん絞りこみなんかがダイナミックではなく物足りなくなってくる。ので、結局それ用のQTodoTxtというアプリを導入。こいつはPythonで書かれたクロスプラットフォームなアプリ。WindowsとMacで別々のアプリを使うのがしんどいので便利は便利。
ただし、日本語を使うとタスクの一覧が崩れて普通に考えれば使えないレベルになってしまうので後述の通りデザインをカスタマイズしないといけない。
電子化してみての感想
当たり前の話だけど、電子化することでタスクの爆発には対応できたと思う。特にくっそ忙しい時なんかにいつも使っているテキストエディタを使ってガシガシ操作できるのは非常に便利。一々マウスで云々とかブラウザ使ってとかやってられない。その割に自分がいつも使う環境で共通して使えるアプリもあるためシームレスさはあるように思う。
反面、高度な機能は殆ど無いので使い方にそれなりの制限が入ったりする。特にリマインダや繰り返しなんかないので運用でフォローしないといけない。個人的にはこの辺りの機能が必要なタスクはカレンダー行きなので、別に困るような話でもないのだけど。
乗り換えてみて1ヶ月ちょっとなのでまだまだ試行錯誤は続くような気はするのだけど、もうしばらくはこの方法でやってみよう。
若干の問題としては、Todo.txt自体が世の中的にあまり流行っていないらしく、各アプリのメンテナンスがさっぱりされていないっぽい点が挙げられる。とは言っても中身自体はただのテキストファイルなので、いくらでもどうとでもなるのではないかと楽観視している次第である。
追補: QTodoTxtで日本語を使う
前述のとおり、それなりにシンプルで便利なQTodoTxtなのだけど、日本語を使おうとするとなんかデザインが崩れてしまう。正確に言うとタスクに登録した内容が半分くらいで表示されなくなってしまう。このままだと正直使えない。
いろいろ調べた結果、このアプリはGUIにQtというフレームワークを利用しており、そのデザイン制御はCSSで出来るらしい事が判明。色々あった結果、WindowsとMacでは以下のように落ち着いた。
とは言ってもCSSで指定できるので、適宜変えていけばいいのだろう。
Windowsの場合
以下の場所にあるCSSを編集して再起動するとデザインが反映される。「C:\Program Files\QTodoTxt\resources\css\default.css」
QListWidget {
selection-background-color: lightblue;
font-family: Arial, Roboto, “Droid Sans”, “游ゴシック”, YuGothic, “ヒラギノ角ゴ ProN W3”, “Hiragino Kaku Gothic ProN”, “メイリオ”, Meiryo, sans-serif;
font-size: 10pt;
}
QTreeWidget {
selection-background-color: lightblue;
}
Macの場合
Macの場合にはアプリの中にdefault.cssが含まれている。”パッケージの内容”を開いて「qtodotxt.app/Contents/Resources/resources/css/default.css」のCSSを編集する。
QListWidget {
selection-background-color: lightgreen;
magin: 10px;
}
QListWidget::item{
vertical-align: top;
font-size: 8px;
padding: 2px 25px 2px 20px;
height: 20px;
}
QTreeWidget {
selection-background-color: lightblue;
}