特撮というか怪獣モノが好きでゴジラとかそういうのをよく見ていた子供だったけど一時期は離れてたし、大人になった自分がノスタルジーではなくちゃんと楽しめるような怪獣モノが出て来るとはあんまり思ってなかったので、ここしばらく特撮モノ、とくにゴジラ周りの動きが活発になって嬉しい限りです。
で、自分としてはシン・ゴジラにしろ怪獣惑星にしろ楽しめたんだけど、そういえば自分の思う怪獣映画ってなんだろうってことを思い返してみたわけです。いくつかの要素はあるんだろうけど、大きくはこんな感じなのかな。
- 巨大ななにかが出てきて人間に被害が出ます
- 人間は一生懸命攻撃しますが、怪獣には効きません
- 物語は終了しますが、事態は全く解決しません
怪獣映画というのだから巨大な何かが出てくるし、正体はわからないほうがいい。なんかいきなり出てきて、よくわからないまま人間に危害がでます。それに対して人間は一生懸命攻撃しますが、全く歯が立ちません。原始的な武器を使っても通常兵器を使っても特殊兵器を使っても怪獣には効きません。この時人間は諦め半分ではなく、必死になって対応しますが全く効果はありません。そして何らかの原因で物語は終了しますが、事態は全く解決しません。万が一、怪獣が倒されたとしてもそれは次の始まりである可能性が示唆されたり、怪獣は立ち去っただけでいつまた襲われるかもわかりません。結局、人間は一時しのぎ、時間稼ぎにしかできないのです。
みたいな映画が怪獣映画なんじゃないかなぁっと思うのです。もちろん単純化しすぎていて、この枠組だとあれは怪獣映画じゃないじゃんみたいなことも多々あるでしょうけど、枠組みなんてそんなものです。
でも逆に、それほど大きくもないよく知っているモノが出てきて、人間は片手間で攻撃したり、一生懸命攻撃すればそれが倒せて、すべて解決してハッピーエンドで終わるような映画は、多分怪獣映画ではない気がします。そういう映画が面白いとか面白くないとかではなく、それは違うジャンルの話では無いかと思うのです。
最後のところは若干ゆらぎがありそうですが、人間がすべて解決できるなら、そもそも怪獣というのは一体何だったのかみたいな話になってしまいます。初代ゴジラとかは、なんだかんだ倒せてますけど、山根博士も「あのゴジラが、最後の一匹とは思えない。もし、水爆実験が続けて行われるとしたら、あのゴジラの同類が、また、世界の何処かに現れて来るかも知れない……」とか言ってますし。それに「怪獣映画」というフォーマットのない世界の話をそういうフォーマットができた後に当てはめようなんてのはね。
まぁ、考えていけばいろんな条件が出てくるんだろうけど、ぱっと思いつくのはこんな感じかな。