メタ(meta-、 古希: μετὰ-) とは、以下の意味を持つ接頭辞である:
一般的な意味
「あとに」という意味の古代ギリシャ語の接頭辞。
転じて「超越した」、「高次の」という意味の接頭辞で、ある学問や視点の外側にたって見る事を意味する。
「変化」を意味する接頭辞。例えばmetamorphose(変化)、metabolism(代謝)などで用いられる。
最近流行りのメタバース。なんか人によって指してるものが違うような気がしていて、なんとなくVRのことを指してる人もいたり、FF11やFF14のようなMMORPGもメタバースだって言ってる人もいたり、SecondLifeを忘れるなって言ってみたり、極端なところに行くとNFTとか言い出す人もいる始末。
そんな感じだと、一体何をメタバースと考えればいいのかさっぱりわからなくなるのでなんとなく思ったことを書き残してみよう。まぁ、いずれこういうもんだという合意が取れることがあるんだろう。
で、大切なのはメタバース=Meta + Verse。反対語?はUni + Verse。要するにVerseというのが鍵になっていて、それが一つ(Uni)だったり、超越した/高次の(Meta)だったりするっぽい。なるほど。じゃぁ、Verseは?って言われるとどうもラテン語で「回転」とか「回す」みたいなものから来ているらしい。
とは言っても、実際はUniverseを基準としてのMetaだと思うので、ここではVerseってのはまぁ単純に「世界/空間/存在」みたいなイメージで見て見よう。そして、それに対していったい何がメタなのかってところを考えてみる。
VR世界を現実世界の上位空間ととらえてのメタ
つまりは、現実世界を超越した空間・世界としてのメタバース。この場合は、VR世界であれば何でもメタバースになるんかな。VRChatもFF14もなんでもメタバース、メタバースは複数あるんやみたいな解釈。
意外とこの解釈が一番漠然と使われてるんじゃないかという気もする。けど、じゃぁ、何が現実世界と比べて超越しているのかと言われると、場所だったり、人格だったり、経済だったり、現実世界のしがらみだったり?
この解釈だと、今更言われてもねぇみたいな感触は拭えない気がするけど、VR世界にオフィスを作るとか、VR世界で展示会やイベントをやるってのは、この方向性の考え方だと思う。
複数のVR世界を横断するという意味でのメタ
現Meta(旧Facebook)のビデオを見た時にイメージしたのはこんなイメージ。要するに複数のVR世界を一つのアカウント(アイデンティティ)を維持した状態で行き来できる、みたいな感じ。
雰囲気としては、ソードアート・オンラインで、複数のVRMMOを同一性を保持したまま行き来できるようなイメージだと思う。ここで大切なのは、それぞれの環境ごとにアカウント(アイデンティティ)を作成するのではないってこと。それだと単純に複数のVR世界がありますよねってだけになっちゃう。
ビデオでも、あるVR世界で購入したものを別のVR世界に持ち込めたりするみたいな話が出てきていたので、そういう話なのかな。これには大きく分けて、緩やかな相互接続がされる世界観と垂直統合された世界観があるような気がする。
たとえば、プラットフォーマーが異なるVR世界を相互に結びつけるのは前者だし、単一のプラットフォーマーが複数のVR世界を作成し統合するのは後者。前者は相当難しいし、後者は単純に楽しくなさそう。
複数のVR世界を統合するという意味でのメタ
で、後者だけどFacebook的世界観の中でいうと、「横断」というよりはこちらの「統合」というイメージが近い気がする。たとえばFacebook的世界にいれば、単一のアカウント(アイデンティティ)で、Facebookができたり、Instagramができたり、WhatsAppが使えたり、OculusでVRもできたりみたいな感じ。
でも、MicrosoftとかGoogleとかAppleとかのVR世界とは別世界ですみたいな。あくまでプラットフォーマーが複数の世界を持ってるだけ。それがメタバースですって言われても、単純にサービスの多方面展開と、アカウントの統合だろって気もする。
現実とは異なる可変性をもつアイデンティティを持つという意味でのメタ
これは一つあるような気はする。要するにメタなのは世界ではなく、現実にいる個人とは異なる、拡張したアイデンティティを持てる世界としてのメタ。最初のと似ているような気もするけど、上位ではなく拡張だよってところが肝なんかな。
例えば、MMORPGやVRでのチャットツールなんかで現実とは違う見た目、性格、性別を自由に入れ替えながら活動できたりってのはこれに当たる気がする。その場合は、それぞれにメタバース世界があって、それぞれ独自に存在しますよねみたいな感じ。
ただ、これにしたって、すでに僕らは現実でも親の前の自分、兄弟の前の自分、学校の友達の前の自分、趣味の友達の自分とかすでにいろいろなアイデンティティを使い分けて生活しているので、メタ?って言われると若干困る。まぁ、それでも変えれないもの(容姿や年齢や性別、声)もあったのでそういう意味ではメタっぽい感じは無きにしもあらず。
で、結局メタバースってなんなの?
なんか適当に思ったことを書いたら、結論もないえらいとっ散らかった話になったけど、どれもなんか釈然としないなって気持ちになる。
自分の考えるメタバースって最後のやつに近くて、アイデンティティを拡張できる世界みたいな感じが近い。
で、そんなものは今までも現実世界ではサークルやコミュニティでもある程度できていたんだけど、今までは変えようのなかった自己のアイデンティティを構成する要素までも変えて別のアイデンティティとして活動できる空間みたいなイメージがある。
それにしたってオンラインゲームやTwitterなんかの趣味垢、匿名掲示板みたいなところでやっていたんだと思うけど、それが拡大、一般化していくんじゃないかな的な。昔からオンラインゲームやってる人とか、SNSやってる人とかだと当たり前だったと思うけど、世間一般ではまだまだ珍しいことだったのかもしれない。
SNSとかで仲間ごとに違うコミュニティを作っていても、人格自体を変えて複数のコミュニティで活動するってのは割とハードル高いんじゃないだろうか。それが広がっていくと。たとえば、一昔前だと「ネカマ」みたいな感じで特筆して言われてたことが、今の時代だとごく一般的…とまでは言わないけど、普通にそういうキャラだよねみたいな風にカジュアルになってるのと同じような感じ。
その一つの重要な基盤として、コミュニケーションがあって、その世界をよりリアルに感じるためにこそVR世界でのチャット、SNSみたいなところが注目されるような気がする。個人的には、人は自分の中でどのくらいのアイデンティティ同時にを維持できるんだろうかってのはちょっとだけ気になるけどね。
ワイヤードは、リアルワールドの上位階層じゃない…
うん、やっぱりこの話色々とっ散らかってる気もするな。
気になった記事
メタバース完全に理解した【原住民が解説する定義・現在・課題・可能性】|バーチャル美少女ねむ/NEM メタバース文化エバンジェリスト|note