日本十進分類(NDC)を使った図書ブラウジングサービス

考えたこと

さきほどから本を読んでいるとどうやら図書館の意義の一つには、配架されている棚を巡りつつ漫然と本を探せることというのがあるらしい。なるほど、それがブラウジングというものだと思いながら、そういったサービスがWeb上にあるのかが気になってきたというお話。

とはいっても今あまり熱心に探すほどは気が乗らないので、簡単に考えをまとめておくことにします。

そもそも論としてこう言った考え自体は特段珍しいわけではなく、一昔前の仮想図書館の流行の中で指向されてきたものなのであって悪いわけではありません。仮想図書館の云々はいったん置いてWebの世界を考えてみます。問題はWeb上の一覧性の悪さと直接手に取れない歯がゆさにありそうだとぼんやりと思うわけです。

一覧性の問題で言えば、現実の書架はWebの検索結果一覧のように、上から下へ一列に一覧されているわけでありません。もちろん書架の一段だけに目を向けているうちは左から右へ一列に並んでいるように思えます。しかし、そこは素晴らしき人様の目。常に一段ごとにを几帳面にみているわけではなく、勝手に段を上から下へみてみたり、急に背後の書架が気になったりと、行ったり来たりすることができます。そんなこんなの目の動きを考えると、ただ安直に上から下へ一覧を出しているだけでは、まったくもって使い出がないといわれても仕方がありません。その辺は、本棚.orgやGoogleブック、新書ナビなんかでは縦横の軸をつけて表示するなどしていますが、いかんせん情報量は比べるべくもありません。いっそ飛びぬけてGoogleMap的に検索結果を表示する仕組みがあると面白くなるかもというのは、いささか楽観的すぎるでしょうか。

また、実際の書架は書籍の色や背表紙の文字の大きさなどで一種のメリハリが効いていて目に楽しく、おかげさまでブラウジングが楽しくなるなどという効能がありそうですが、検索結果の一覧は画一的であまり楽しそうではありません*1。自分なら3ページもみればお腹一杯になるでしょう。先ほどのサービス群では表紙や背表紙を並べることで楽しそうな雰囲気を醸し出してはいますが、表示可能な情報量の問題や表示画像の大きさから、どっちかというとミニチュアの街みたいに手狭な感じがしてしまいます。まぁ、アクセス数とか表紙の基調色に基づいて一覧をいじれば楽しくなるのかなぁ。あんまりなりそうではありませんね。

直接手に取れないのはどうしようもないですが、せめて目次とはじめに、索引くらいはみれて文句はないかと思います。最近はGoogleさんやAmazonさんが書籍の中身の試し読みを提供している関係で、幾分現実的に見えてきました。良い未来になってきたものです。ただし、現実の書籍とは違って全体をパラパラみるなんて芸当はできませんので、その辺は一歩後退です。しがない現在です。

要すると、何も考えずにNDCごとに書籍をブラウジングするサービスは、さっさと作れそうですけどなんか横たわる川が幾分大きそうな気がします。さてどうしたものかな。
ところで、一つの図書館が所蔵する書籍の情報を一括で入手する方法ってないのですかね?手始めに無意味乾燥な味けないシステムだけでも作ってみようかとも思ったのですが、いかんせん材料がなかった。なんかありそうな気はするのですが、やっぱり熱意が足りない日曜の夜でした。

*1:Webの検索結果一覧に背景色を流用してみるのは安直だけど良い方法かもしれないと今思いました。少なくともサイトのスクリーンショットなんかを掲載するよりはね。ただそれは別の機会にでも

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